注72. 貿易に関する国際的な議論と合意〜GATT

世界的な市場を形成することを目的として、米国を中心として多くの国々が参加し、21世紀の世界のために国家間の貿易に関する新しい取り決めについて議論したのが、関税と貿易に関する多国間協議です。特にその一連の議論の中でも新しい時代の貿易に関する取り決めに関する合意文書が、ウルグアイで開催された会議で作成されたため、一般に「ガット・ウルグアイ・ラウンド」と呼ばれています。この会議では、従来のモノ(製品)だけを対象とした国際貿易の決まりでは処理しきれない、サービス(仕事)の貿易に関する決まりごとも含めて議論されました。その結果、ある国においてその国で施行されている国内標準に適合していると認められた製品やサービスについては、他の国においても認定された標準と同等の標準については、その製品やサービスはその国の標準規格にも適合していると認定する、「(国家間の)相互認証制度」が提案されました。その前提には、各国の標準規格は、その基礎となっている国際標準規格に適合しているとする条件があります。また、この会議での合意の中には、2国間での貿易に関する対立が発生した場合に、その問題を解決するための国際機関である、「国際貿易機構(WTO)」を設立することも含まれていました。

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